ダルフール紛争で訴追の部族指導者、自主的にICCに出廷へ
(CNN) スーダン西部ダルフール紛争で訴追された反政府部族勢力指導者バハル・イドリス・アブ・ガルダ被告が17日午後、ハーグの国際刑事裁判所(ICC)に出廷するため、自主的にオランダ入りした。
アブ・ガルダ被告は2007年9月29日夜、1000人規模の反政府勢力主体の兵士らが、北ダルフール・ハスカニタにあるアフリカ連合(AU)の平和維持活動(PKO)基地を襲撃した事件に関与したとして、殺人と襲撃指示、略奪の罪に問われている。事件ではPKO要員12人が死亡、8人が負傷した。ICCの予審は18日午後3時から開かれる。
ICCは同被告が17日午後に自主的にハーグ入りしたため、逮捕状を出す必要はないことを確認した。ICCは同被告に対し、裁判について公の場で発言しないよう箝口令(かんこうれい)を課した。
ダルフール紛争をめぐっては、スーダンのバシル大統領ら3人もICCに召喚されているが、3人は出廷に応じていない。ICC関係者は裁判を公正に行う方針を明言し、アブ・ガルダ被告の前例が他の被告らの出廷を促す可能性に期待感をにじませた。
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200905180015.html