2008年8月10日日曜日

国連:ダルフール危機でもヘリが足りない

国連:ダルフール危機でもヘリが足りない
IPSJapan2008/08/10
スーダン・ダルフールに展開中の国連平和維持部隊は、十分なレベルでないとの報告書がNGOから出された。目標の兵力レベル2万6000人の半数以下しか実際には派遣されていない。18機派遣予定の輸送ヘリなどは1機も送られていないという。


【国連IPS=オミッド・メマリアン、7月31日】

 国連安保理がスーダン・ダルフール危機に関するさらなる決議を検討する中、現在展開されている平和維持部隊ですら十分なレベルでないとの報告書がNGOから出された。

 ちょうど1年前、安保理は、国連アフリカ連合合同ミッション(UNAMID)の下で平和維持部隊をダルフールに派遣することを全会一致で決めた。

 しかし、現在、そのとき目標とされた兵力レベル2万6000人にはるか及ばない1万1359人しか派遣されていない。また、18機派遣するとされていた輸送ヘリいたっては1機も送られていない。

 「ダルフールを救え連合」は今週、ダルフール支援に関する報告書を発表した。それによれば、数多くの国が、ダルフールでの任務に適合的で、なおかつ遊休化しているヘリコプターを保有しているという。

 チェコ、インド、イタリア、ルーマニア、スペイン、ウクライナなど20ヶ国以上の名が具体的に挙げられている。また、北大西洋条約機構(NATO)諸国だけでも、104機は供給できるはずだという。これは求められているレベルの6倍にも達する。

 ちなみに、イラク戦争では推定350機の輸送ヘリが動員されているという。

 ダルフール危機への介入についてのNGOの見方について報告する。(原文へ)

翻訳/サマリー=山口響/武原真一(IPS Japan )

http://www.news.janjan.jp/world/0808/0808094185/1.php