2008年7月17日木曜日

「ダルフールPKO襲撃は戦争犯罪」安保理が非難声明

「ダルフールPKO襲撃は戦争犯罪」安保理が非難声明
2008年7月17日9時40分


 【ニューヨーク=松下佳世】スーダン西部ダルフールに展開中の国連・アフリカ連合(AU)合同の平和維持部隊(UNAMID)が武装集団に襲撃された事件で、国連安全保障理事会は16日、「最大級の表現で非難する」との議長声明を採択した。

 声明は「死傷者を出すことを狙った意図的で計画的な攻撃」とし、スーダン政府に容疑者の特定と訴追を要求。「UNAMIDへの攻撃は国際法のもとで戦争犯罪と見なされる」と警告した。

 ダルフールでは8日、UNAMIDの車列が武装集団の襲撃を受け、隊員7人が死亡し、22人が負傷。16日にも西部でパトロール中の隊員1人が殺害されたという。

 国際刑事裁判所(ICC)検察局が14日、ダルフール紛争をめぐり同国のバシル大統領の訴追手続きを申し立てたことから、国連関係者の間では、同国に展開する平和維持部隊への妨害行為への懸念が高まっている。

 安保理筋によると、16日の非公開協議でリビアが「国連の活動を台無しにする恐れがある」として、ICCに訴追手続きの停止を求める書簡を送るよう主張。中ロもスーダン政府との協力姿勢を示すべきだとの考えを示した。

 一方、欧米は「司法の独立性」を強調し、事態を当面静観する構えを見せている。

http://www.asahi.com/international/update/0717/TKY200807170027.html