2008年5月19日月曜日

北朝鮮“21世紀のナチ収容所”をなくそう【米国】

北朝鮮“21世紀のナチ収容所”をなくそう【米国】
5月18日19時57分配信 ツカサネット新聞


北朝鮮の政治犯収容所の“完全統制区域”出身の脱北者、シン・ドンヒョクさんが1日(現地時間)、米上院議員会館の前で記者会見を開き、「国際社会で北朝鮮の政治犯収容所をなくすために力を合わせてほしい」と訴えた。

シンさんはこの日、『北朝鮮自由週間』の一環として開かれた記者会見で、「昨日、ホロコースト(ナチスの大虐殺)博物館に行って来た。21世紀の現在も、北朝鮮にはナチスの収容所が存在している」と語った。

シンさんは完全統制区域であるケチョンの第14号管理所で、収監者の夫婦の息子として生まれ、2005年、22歳の時に脱出、2006年に韓国に入国した。去年の10月には手記も出版し、収容所の残酷な人権弾圧の実態を暴露した。

シンさんは「管理所で暮らしていた時、金正日と金日成について学んだこともない」と語り、「収容所を初めて脱出した時、北朝鮮の社会で人々が笑ったり騷いだり、感情を自由に表現しているのを見て驚いた」と告白した。

この日の記者会見では、サム・ブラウンバック(共和、カンザス)、ロバート・メネンデズ(民主、ニュージャージー)、ジョン・カイル(共和、アリゾナ)上院議員や、フランク・ウルフ(共和、バージニア)、ダイエン・ワトソン(民主、カリフォルニア)下院議員など、連邦議会の議員6人が、「中国政府が脱北難民を北朝鮮に強制送還することは国際法の違反」であるとともに、「オリンピック精神に反する」と批判した。「特に、中国国内の多くの脱北女性が人身売買の対象になっている。それにもかかわらず、中国政府は国連やNGOが脱北難民を助けることさえ許していない」と、在中脱北者の人権の改善を促した。

この日の記者会見には、北朝鮮自由週間に参加している脱北者や北朝鮮人権団体以外に、チベットやミャンマー、中国、スーダン、ダルフールの人権団体の関係者たちも参加した。

北朝鮮による拉致被害問題を抱える日本も、シンさんの「北朝鮮にはナチスの収容所が存在している」という言葉を重く受け止める必要があるだろう。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080518-00000035-tsuka-int