クリントン氏 五輪開会式不参加 米大統領に求める
2008年4月8日 夕刊
【ワシントン=小栗康之】米大統領選挙の民主党指名候補獲得を目指すヒラリー・クリントン上院議員は七日の声明で、チベット問題などでの中国の対応に抗議するため、ブッシュ米大統領に対して北京五輪の開会式への出席を取りやめるよう求めた。
米議会ではペロシ下院議長(民主党)らが開会式の出席見送りを訴えているが、大統領選の候補が不参加を求めたのは初めて。今後、大統領選挙でチベット問題が争点となる可能性もある。
クリントン氏はチベット問題のほかにスーダンのダルフール問題でも中国政府の対応を批判した上で「対応に大きな変化がない場合、大統領は開会式に出席すべきではないと考える」と強調。中国政府に対しては「この機を生かし、人権と団結を敬うという人類共通の願いに応えるよう促す」と求めた。
一方、ライバルのオバマ上院議員は最近のインタビューでチベットやダルフール問題を軽視しない考えを示す半面「世界を一つにするための五輪を政治抗議の場に変えることにためらいもある」と述べるにとどめている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2008040802002097.html