2008年2月14日木曜日

スピルバーグ監督 北京五輪の芸術顧問辞退 関係ニュース

スピルバーグ監督 北京五輪の芸術顧問辞退 ダルフール問題で不満

 【ロサンゼルス=松尾理也】米映画監督スティーブン・スピルバーグ氏=写真(ロイター)=は12日、スーダン・ダルフール問題への中国政府の姿勢を不満として、北京五輪の芸術顧問から退くとの声明を発表した。

 声明で、スピルバーグ氏は「ダルフール問題の解決に向け影響力を行使するよう中国政府に何度も働きかけたが、状況はむしろ悪くなっている」と指摘。「現時点では、自分の時間とエネルギーは五輪ではなく、ダルフールで続く人道に対する犯罪を終わらせることに費やすべきだと結論づけた」として、最終的に顧問への就任を拒否すると述べた。

 スピルバーグ氏は昨年、中国政府から芸術顧問への就任を要請されたが、ダルフール問題への懸念から最終的な契約書への署名は先延ばしにしていたという。

 一方で同氏は、中国映画界を代表する映画監督で、親しい友人でもある張芸謀氏が総監督を務める同五輪の開閉会式への協力を取りやめるのは「非常に困難な決断だった」とも述べ、引き続き中国政府に姿勢転換を望むとしている。

 この問題では、女優でユニセフ親善大使のミア・ファローさんが昨年、「北京五輪のレニ・リーフェンシュタールになりたいのか」と、1936年にナチス主導で行われたベルリン五輪の記録映画を撮影した映画監督の名前を引き合いに出してスピルバーグ氏を批判するなど、論議が高まっていた。



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【用語解説】ダルフール紛争

 東アフリカのスーダン西部ダルフール地方で2003年2月、アラブ系の中央政府に対する黒人系勢力の反政府活動が激化。政府軍は黒人系住民の村々を無差別に襲撃。国連によると約250万人が難民や避難民に。紛争による死者数は、病死者なども含め20万人以上と推定される。アフリカでの資源獲得を推進する中国はスーダンの石油の大半を購入、欧米からはダルフール紛争問題を軽視しているとの批判が上がっている。

http://www.business-i.jp/news/china-page/news/200802140043a.nwc




スピルバーグ氏顧問辞退で波紋 五輪開催 メンツ失う中国
2008年2月14日 朝刊

 【北京=平岩勇司】米国の映画監督スティーブン・スピルバーグ氏が十二日、北京五輪の芸術顧問辞退を決めた。「一つの世界、一つの夢」のスローガンを掲げる北京五輪のイメージ低下につながる事態で、中国にとって手痛い打撃となった。

 北京五輪組織委員会は二〇〇六年、同氏に開閉幕式の演出を助言する顧問を要請。「平和の祭典」開催に海外の著名文化人を加え“国際社会に開かれた中国”を演出する狙いがあった。

 一方、西側人権団体などから「中国はスーダン・ダルフール地方の虐殺を黙認している」と五輪ボイコット論が相次ぎ、中国は「五輪を政治問題化してはならない」(外務省)と反論。しかしスピルバーグ氏がダルフール問題を理由に顧問を辞退することで、メンツを失う形となった。

 スピルバーグ氏が最初に辞退を示唆した昨年七月以降、中国メディアが同氏に言及した報道は少なく、国内での影響を最小限に食い止めようとする姿勢がありありだ。


http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2008021402087328.html

スピルバーグ監督、北京五輪の芸術顧問を辞任

ダルフール問題に関する中国への抗議について語るファローさん=12日、ニューヨーク市内・国連本部ニューヨーク(AP) 米映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏は12日、スーダン西部ダルフール紛争や人道危機の解決を求めて中国政府に政治的影響力の行使を促すため、今年8月に開催される北京五輪の開閉会式の芸術顧問を辞任すると発表した。


スピルバーグ氏は声明で、「現在起きている(ダルフール)危機の責任の大半はスーダン政府にあるが、国際社会、特に中国はもっと努力するべきだ」と述べ、経済・軍事・外交面でスーダン政府とつながりを持つ中国が、危機解決に向けて影響力行使を継続する必要性を指摘した。


一方、米女優ミア・ファローさんと水泳の元五輪選手シャノン・シェイクスピアさん、ニッキ・ドライデンさん(ともにカナダ)も、ニューヨーク市内の国連本部で中国側に胡錦涛国家主席への公開書簡を届け、ダルフール紛争終結への一層の努力を中国政府に求めた。書簡にはノーベル平和賞受賞者や著名人、元五輪選手13人が署名した。




ファローさんは、スーダン政府が支援するアラブ系民兵組織ジャンジャウィードの武装解除や、スーダン政府による民間人攻撃の差し止め、国連平和維持部隊の安全確保に向けて、中国政府が経済面で影響力を及ぼすことを提案した。


スーダンから輸出されている原油の3分の2は中国向け。中国からスーダンには兵器が輸出され、中国は国連安全保障理事会でスーダン政府を擁護している。


http://www.cnn.co.jp/showbiz/CNN200802130011.html



先日来のニュースのスピルバーグ監督辞任の件は報道が出ています。
面白いのが中国国内では今回の辞任の件はほとんど報道されていない
ようです。まあ中国は報道や言論の自由がない国ですから
仕方ないですね。