キーパーソン:スーザン・ライス氏=次期米国連大使就任が決定
◇アフリカ問題に精通--スーザン・ライス氏(44)
国際協調路線の象徴として、オバマ次期米大統領が閣僚級ポストに格上げした国連大使に、黒人女性として初めて就任する。
クリントン政権(93~01年)の国連大使、国務長官を歴任したオルブライト氏に見いだされ、国家安全保障会議(NSC)の国際機関・平和維持担当部長を経て、32歳で国務次官補に就任した。
アフリカ問題の専門家。94年、大虐殺発生直後のルワンダ訪問を「最悪の経験」と語る。現場で多数の死体を目の当たりにして以来、人道危機を無視できなくなった。スーダン西部ダルフール紛争で、米国の軍事力行使を訴えたこともある。
04年、上院議員選挙運動中のオバマ氏と出会う。互いにイラク開戦に反対していたこともあり、大統領選では外交政策顧問を務めた。中東・欧州歴訪にも同行し、信頼は厚い。
遠慮のない物言いで知られ、師と仰ぐオルブライト氏の人物評は「恐れ知らず」だ。
父は経済学者で、母は教育学者。首都ワシントンで生まれ育つ。女子高時代はバスケットボールのスター選手で、英オックスフォード大で博士号を取得した。テレビ局プロデューサーの夫との間に2人の子供。長男出産の前日まで勤務したタフなママでもある。【ワシントン草野和彦】
http://mainichi.jp/select/world/news/20081230ddm007030138000c.html