2008年8月10日日曜日

「五輪皇帝」に浮上する胡主席、今月末訪韓へ

「五輪皇帝」に浮上する胡主席、今月末訪韓へ


9日中国北京市北部の五輪メーンスタジアム、国家体育場(愛称・鳥の巣。ニィアオチャオ)で行われた北京五輪開会式は、いつの間にか国際社会で強い存在感を放っている中国のステータスと、人口13億人の屹立(きつりつ)、四大文明発祥地のほとばしるエネルギー――を全世界にアピールさせた。

「戻ってきた超大国」中国の姿は胡錦涛国家主席が人民大会堂で開催した歓迎レセプションでも遺憾なく示された。

全世界から来たおよそ90カ国の首脳、王族たちは胡主席と握手するためにそれぞれ30分ずつ列を作り、待った。歴代米大統領として初めて海外の五輪開会式に出席したブッシュ大統領も、プーチン首相も例外ではなかった。中国が作った五輪の巣で、ブッシュ大統領は「それらのうちの1人」にすぎなかった。

中国政府が本当に見せつけたかったのは開会式より、世界各国の首脳が胡主席に会うために列を作り、開会式の会場に集結し、座っている風景だったかもしれない。チベット騒乱の武力衝突をめぐる国際社会の批判が依然続く中、胡主席は中国共産党政権の正当性を国際社会から認められ、そうした姿を自国民にアピールすることに成功した。

「超大国中国」のエネルギーで武装した胡主席が、17日間にわたる五輪を終えた直後に韓国を訪れる。

胡主席の訪韓を控えて9日、李明博(イ・ミョンバク)大統領と胡主席は北京で20分間にわたる「ミニ首脳会談」に臨んだ。中国の要請によるものだという。

同会談で両首脳は「北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の進展に向けた協力」を強調した。北朝鮮南東部の観光地、金剛山(クムガンサン)で発生した韓国人女性観光客射殺事件については話しあわなかった。北朝鮮を意識する中国の立場と否定的な影響に配慮したのだ。

韓国と米国は米国産牛肉輸入再開問題による波紋で傷つけられた両国関係を今月6日に訪韓したブッシュ大統領と李大統領の3回目の会談を通じてある程度解消することに成功した。

胡主席の訪韓により開催される首脳会談も新政権発足後、3回目の韓中首脳会談となる。五輪開会式の場を借りた「ミニ首脳会談」はそうした意味から今月末の会談を成功させるための足場といえる。

五輪効果に支えられる胡主席と李大統領の任期は5年で同じだ。政府高官は「今後5年間に両国間の信頼を強固にし“戦略的協力パートナー”に格上げされた関係の中味を忠実なものにする作業が必要だ」と述べた。楊潔チ(よう・けつち、チ=たけかんむりに褫のつくり)外相が13~14日、韓国を訪れるのはそのためなのだ。

http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=103356&servcode=A00§code=A00