2008年7月13日日曜日

国際刑事裁判所、スーダン大統領の逮捕状請求へ

国際刑事裁判所、スーダン大統領の逮捕状請求へ
7月12日20時21分配信 産経新聞


 ■報復恐れ緊張高まる

 【ロンドン=木村正人】スーダンのダルフール紛争をめぐり、国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)の主任検察官が14日にも「人道に対する罪」などで、スーダンのバシル大統領の逮捕状を請求する見通しが強まっている。

 これを受けて国連は、同国に展開する国連とアフリカ連合(AU)の合同平和維持部隊(UNAMID)の要員らに対する妨害が強まるのを警戒している。

 ICCは2005年の国連安保理決議に基づき、すでにバシル政権の閣僚と民兵組織指導者の2人を起訴している。

 主任検察官は10日、「政権全体が人道に対する罪にかかわっていた疑いがある」として、特定の名前を出さずに新たに逮捕状を請求する方針を発表。欧米メディアは、バシル大統領の見通しを伝えた。

 同大統領が逮捕を逃れても、身柄がないまま起訴、公判の手続きが進められる見通しだ。スーダンのアブダルハレーム国連大使は11日、「ダルフールとスーダンの安定と安全を損ねる動き」と反発。中国の王光亜国連大使も、「大統領に逮捕状が出れば、これまでの努力がぶち壊しだ」とICCを牽制(けんせい)した。

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