2008年6月30日月曜日

「世界的な課題、韓国が積極的に貢献を」

「世界的な課題、韓国が積極的に貢献を」
潘基文事務総長、1年半ぶりに韓国へ
潘基文

 韓国人として初めて「世界最高の外交官」の座に上り詰めた、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長が、就任から1年半ぶりに母国へ帰ってくる。


 潘総長は今月末から日本と中国を訪問した後、来月3日に、国連事務総長になって以来初めて韓国を公式に訪問する。


 出発に先立ち潘総長は、ニューヨーク特派員団との懇談会の席上で、「1年6カ月ぶりに母国を訪問することになり、個人的にとても楽しみだ」と述べた。


 潘総長は事務総長に就任後、世界最悪の紛争地域の一つとされるスーダンのダルフール地方や、地球温暖化の深刻な影響が出ている南極、アマゾンなどを直接訪問し、国際問題の解決策を模索してきた。こうした努力が認められ、米メリーランド大が最近、世界20カ国の国民を対象に行った、世界の主な指導者8人(ブッシュ米大統領、ロシアのプーチン首相〈前大統領〉、中国の胡錦濤国家主席など)に対する信頼度調査では、潘総長が「最も信頼できる指導者」に選ばれた。


 潘総長は「訪問日程(四日間)は短いが、スケジュールを上手く調整して、李明博(イ・ミョンバク)大統領をはじめとする各界の要人たちと会い、韓国と国連の協力を強化するための方策について説明し、意見を交換したい」と語った。


 一方、潘総長は、これまで世界各地を訪問してきた中で感じた韓国の世界的な位置付けについて、「韓国が成し遂げた経済・社会的な発展は、世界の人々がうらやむものだ。事務総長選挙の際にも、韓国の経験から学ぼうという国々の支援があった。今や、政策的な面において、世界的な課題ごとに、韓国が積極的に貢献することで、世界の一流国を目指すべきときだ」と語った。


 実際、国連に加盟する各国は、世界的な課題に対する韓国の取り組みや意思表示について、以前とは違った角度から見ている。世界12‐13位の経済大国としてだけではなく、国連事務総長を輩出した国として見ているのだ。だが、韓国の政府開発援助(ODA)の出資比率は依然として、先進国の5分の1程度に過ぎず、また最近、国際的な食糧問題の解決のために急きょ開催された世界食糧サミット(ローマ)でも、韓国は日本の100分の1に過ぎない150万ドル(約1億5900万円)を寄付しただけで、「ケチだ」と評されているという。


ニューヨーク=朴宗世(パク・ジョンセ)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版


http://www.chosunonline.com/article/20080628000027