2008年5月21日水曜日

アフリカ連合:待機軍支援へ自衛官派遣方針 政府

アフリカ連合:待機軍支援へ自衛官派遣方針 政府
 

政府は20日、アフリカ連合(AU)が設ける「アフリカ待機軍」(ASF)を支援するため、エチオピア・アディスアベバのAU本部に自衛官を派遣する方針を固めた。28日に横浜市で開幕する第4回アフリカ開発会議(TICAD4)の主要議題である「平和の定着」の目玉としたい考えだ。

 ルワンダの大虐殺やスーダンのダルフール紛争など各地で相次ぐ紛争は、アフリカ開発の遅れの主要因とされる。ASFはこうした状況にアフリカ独自で対応し、国連平和維持活動(PKO)前の初期段階での解決を目指すもので、2010年までの設置が予定されている。

 自衛官の派遣先はAU本部に数人のほか、ASF隊員を養成するPKOセンター(ケニアなど5カ所)も検討する。これまでのPKO派遣のノウハウを生かし、地雷除去の指導を行うなど非軍事面の業務を支援する。

 アフリカ支援に力を入れる中国は昨年10月にダルフールのPKOに工兵部隊を派遣するなど軍事面でも存在感を強めている。自衛官派遣には中国をけん制する狙いもあるとみられる。

 TICAD4で採択する「横浜行動計画」にはASF支援が盛り込まれる。【鵜塚健】

毎日新聞 2008年5月21日 2時30分

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080521k0000m010161000c.html