スーダンがチャドと断交、反政府勢力支援を理由に
【ラゴス=角谷志保美】スーダン政府は11日、首都ハルツーム近郊に進攻した同国西部ダルフール地方の反政府武装勢力「正義と平等運動(JEM)」を撃退したと宣言、侵攻を支援したとして隣国チャドとの断交を表明した。
現地からの報道によると、政府軍とJEMの残存勢力の戦闘は11日も一部で続き、首都近郊の都市オンドゥルマンの外出禁止令は継続した。政府側は、武装勢力側に多数の死傷者や逮捕者が出たとしている。
2003年から続くダルフール紛争で、武装勢力が首都に迫ったのは初めて。政府とダルフール武装勢力の対立が一層深まり、昨年11月以来中断している和平協議の再開は遠のく可能性が高い。
また、チャドとスーダンは、互いの反政府武装勢力を支援しているとして頻繁に対立しており、両国の緊張の高まりで域内がさらに不安定化する恐れもある。
(2008年5月12日00時05分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080512-OYT1T00001.htm?from=navr