2008年5月3日土曜日

“北にある21世紀のナチ収容所を無くさねば”

“北にある21世紀のナチ収容所を無くさねば”

[北朝鮮自由週間] 完全統制区域出身脱北者が"収容所解体"を訴える
ワシントン= パク・ジンゴル通信員
[2008-05-02 17:52 ]




▲ 北朝鮮の政治犯収容所の'完全統制区域'出身脱北者シン・ドンヒョクさんが、'政治犯収容所の解体'を促す記者会見を開いている.c。デイリーNK


北朝鮮の政治犯収容所の'完全統制区域'を出た初めての脱北者、シン・ドンヒョクさんが1日(現地時間)、米上院議員会館の前で“国際社会で北朝鮮の政治犯収容所を無くすために力を合わせてほしい”と訴えた。

シンさんはこの日、‘北朝鮮自由週間’の一環として開かれた記者会見で、“昨日、ホロコースト(ナチスの大虐殺)博物館に行って来た。21世紀の現在も、北朝鮮にはナチスの収容所が存在している”と語った。

シンさんは完全統制区域であるケチョンの第14号管理所で、収監者の夫婦の息子として生まれて22年間そこで暮らし、2005年に劇的に脱出、2006年に韓国に入国した。去年の10月には手記も出版し、収容所の残酷な人権弾圧の実態を暴露した。

シンさんは“管理所で暮らしていた時、金正日と金日成について学んだこともない”と言い、“収容所を初めて脱出した時、北朝鮮の社会で人々が笑ったり騷いだり、感情を自由に表現しているのを見て驚いた”と言い、強い印象を残した。

この日の記者会見では、サム・ブラウンバック(共和、カンザス)、ロバート・メネンデズ(民主、ニュージャージー)、ジョン・カイル(共和、アリゾナ)上院議員や、フランク・ウルフ(共和、バージニア)、ダイエン・ワトソン(民主、カリフォルニア)下院議員など、連邦議会の議員6人が、中国政府の脱北者送還は“オリンピック精神に反する”と批判した。



▲ '北朝鮮自由週間'の一環として米上院議員会館前で、民主、共和両党の議員6人が参加した中、脱北者の強制送還などに反対する記者会見が開かれた. c。デイリーNK


ブラウンバック議員は、“中国政府が脱北難民を北朝鮮に強制送還することは国際法の違反”であると言い、“特に、中国国内の多くの脱北女性が人身売買の対象になっている。にもかかわらず、中国政府は国連やNGOが脱北難民を助けることさえ許していない”と、在中脱北者の人権の改善を促した。

メネンデズ上院議員は、“人権は超党的で普遍的なイシュー”と述べ、“人権弾圧に対する批判は民主党と共和党が共に”と強調した。

この日の記者会見には、北朝鮮自由週間に参加している脱北者や北朝鮮人権団体以外に、チベットやミャンマー、中国、スーダン、ダルフールの人権団体の関係者らが参加した。

http://www.dailynk.com/japanese/read.php?cataId=nk00100&num=2230