2008年3月8日土曜日

中国のダルフール抑圧に抗議 「米職員は五輪禁止」

中国のダルフール抑圧に抗議 「米職員は五輪禁止」


3月8日8時2分配信 産経新聞


 【ワシントン=古森義久】米国議会に、中国政府の人権弾圧への抗議から米国政府職員が公費で北京五輪に出ることを禁じる法案が出されることが6日、明らかとなった。

 米国議会下院歳出委員会が6日に開いたイラク戦費など対外経費に関する公聴会で、ジョン・ネグロポンテ国務副長官が証言したのに対し、同委員会の共和党側有力メンバーのフランク・ウルフ議員は「中国政府がダルフールでの大量虐殺を阻むために十分な努力をしていないため、その人権抑圧政策が変わるまでは米国政府職員はすべて北京オリンピックに参加すべきではない」と述べた。

 ウルフ議員はそのために中国政府がその抑圧政策を変えない場合、米国政府職員が公費で北京五輪に加わる、あるいは観戦することを禁じる法案を近く下院に提出するという方針を言明した。

 ウルフ議員は中国がスーダン政府への軍事や経済の援助を続け、スーダン政府が自国領内西部のダルフール地区でアラブ系住民がアフリカ系住民を大量に虐殺することへの支援を与えていることを非難し、「ダルフールでの大量虐殺ですでに20万人ほどの犠牲者を出し、中国の関与や支援も明白であり、このままだと北京五輪はジェノサイド(大量虐殺)五輪となる」などと論じた。北京五輪にはブッシュ大統領自身も観戦のために参加することを言明しており、ウルフ議員はこの点をもついて、「もしブッシュ大統領がこのままで北京五輪の見学に行けば、1936年のベルリン五輪に当時のフランクリン・ルーズベルト大統領が出たのと同じ類型になってしまう」と言明した。

最終更新:3月8日8時2分


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080308-00000065-san-int