2008年7月11日金曜日

五輪前でも依然取材を妨害 国際人権団体、中国を批判

五輪前でも依然取材を妨害 国際人権団体、中国を批判
 
【北京=共同】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(本部ニューヨーク)は7日までに、中国駐在の60人以上の外国人記者らから聞き取り調査を行い、北京五輪を前にして、依然として中国政府が外国メディアの取材を妨害していると批判する報告書を発表した。

 同団体は中国政府に対し、五輪を前にして発表された、外国メディアの取材の自由を保障した暫定規定を完全に尊重するよう要求。さらに五輪終了後も同規定の恒久化を求めた。

 報告書では、3月のチベット暴動の際、治安部隊がチベット自治区から外国人記者を即座に排除したことや、その後も同自治区に記者が自由に取材に入ることを一切認めなかったと指摘した。

 中国政府は6月になって外国メディアの同自治区の取材を認めると発表したものの、事前申請が必要で、報告書は「認められることはまずない」と強調。その上で「チベット暴動鎮圧は1989年の天安門事件以来の政府による最大の弾圧だ。何人が殺害され、逮捕されたか外国人記者は検証できない」と強く批判している。(17:02)

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080707AT2M0700D07072008.html