2008年6月4日水曜日

講演会:「スーダンの子どもたちに教育を」 毎日新聞記者、和歌山で /和歌山

講演会:「スーダンの子どもたちに教育を」 毎日新聞記者、和歌山で /和歌山
 

講演会「アフリカ・スーダン難民と平和を考える」(県平和フォーラム・地区労センター主催)が、和歌山市北出島1のプラザホープであった。毎日新聞大阪本社社会部の福田隆記者が、現地の取材経験を基に講演。子どもにお金を求められたことを挙げ、「尊厳を失わないためにも、教育が求められている」と訴えた。

 アフリカ東部のスーダンは、20年にわたって内戦が続いた。終結後も、西部ダルフール地方で紛争が深刻化し、生活環境や治安の悪化、食料不足で「世界最大の人道危機」と危惧(きぐ)されている。

 福田記者は06年7~8月、貧困や戦争で苦しむ子どもたちを助ける「世界子ども救援キャンペーン」で現地を取材した。講演では難民キャンプの様子や、南スーダンの子どもたちの写真などを紹介。空爆で両手を失ったヤギ飼いの少年を取材後、何回か現金の施しを求められたという。

 また、ダルフール地方では03年以降、アラブ系と非アラブ系住民の対立などによる紛争が激化。福田記者は、約20万人が死亡、200万人以上の難民・国内避難民が発生している状況を説明し、「不安が不安を呼んでいる。『ただ生きているだけ』という人が非常に多かった」と話した。【宮嶋梓帆】

毎日新聞 2008年6月3日 地方版

http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20080603ddlk30040750000c.html