2008年4月26日土曜日

中国人とチベット人の訴え交錯 長野聖火リレー

中国人とチベット人の訴え交錯 長野聖火リレー
2008.4.26 20:35

このニュースのトピックス:中国
 長野市での北京五輪聖火リレーには日本各地から中国人留学生が集結した。その規模は応援を呼びかけた「全日本中国留学生学友会」(李光哲会長)の目標2000人を大きく上回る3000~4000人。沿道を紅色の中国国旗で埋めた留学生らがいっせいに「北京、頑張れ」と叫ぶのに対し、在日チベット人らも「チベットに平和を」と声を上げ、双方の訴えが激しく交錯した。

 中国人留学生たちは26日早朝、バスで続々と長野市に到着、開会式会場周辺やコース沿道に陣取った。到着会場の若里公園でも聖火到着の約2時間前から留学生らが会場を仕切るさくを取り囲み、スクラムを組んだり中国国家の合唱を繰り返した。

 学友会によると、応援資金は参加者負担やOB、協力企業の寄付でまかなったという。留学生たちは応援に駆けつけたことについて一様に「聖火を守りたかった。自発的行動だ」と話した。ただ、チベット問題に関しては「五輪と一緒にするのはルール違反」などと批判する声も聞かれた。

一方、在日チベット人らは支援団体とともに善光寺でチベット騒乱による犠牲者を追悼後、街頭に繰り出し、チベットの人権改善などを訴えた。途中、チベット人が中国人に取り囲まれたりするなど、緊迫する場面もあったが、日本人支援者や国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」も合流し、数百人規模で「チベットに自由を」などと訴えた。

 チベット難民2世のツェリン・ドルジェさん(34)は「(中国人が多く)怖い感じもした。でも中国政府に対して(われわれの主張を)アピールできたと思う」と満足げな様子だった。

http://sankei.jp.msn.com/world/china/080426/chn0804262034008-n2.htm