2008年2月17日日曜日

五輪控えた中国にダルフール問題で国際圧力

 8月の北京五輪を控え、中国政府がスーダン政府にダルフール紛争における虐殺行為を中止させるために積極介入すべきとの国際圧力が強まっている。中国は埋蔵量63億バレルというスーダンの石油資源に大規模投資を行い、虐殺を傍観しているとの批判を浴びている。


 ダルフール問題をめぐっては、英仏などの閣僚をはじめ、ノーベル賞受賞者、スポーツ界、芸能界、各国の民間団体が解決に向けて取り組んでいる。中国政府の姿勢に抗議し、映画界の巨匠、スピルバーグ監督が北京五輪の芸術顧問を辞退したほか、ノーベル平和賞受賞者8人と五輪参加選手13人、各国の国会議員56人など80人が12日、中国の胡錦濤国家主席に対し、スーダン政府への影響力行使を求める公開書簡を送った。


◆NGOやスポーツ・芸能界の声 


 14日付の英インデペンデント紙によると、バーナム英文化・メディア・スポーツ相はこのほど、BBC放送のインタビューに対し、「五輪は世界的な関心事に対し問題を提起すべきだ。ダルフール問題は明らかにそういう問題の一つだ」と述べた。2006年のトリノ冬季五輪男子スピードスケートでで金メダルを獲得したジョーイ・チーク選手(米国)が結成した「チーム・ダルフール」は12日、米ワシントンで中国政府を非難する抗議集会を開いた。チーク選手らは「中国は毎年スーダンの石油輸出量の3分の2を買い付ける代価として、ダルフール虐殺に使われる武器を供給しており、国連安保理ではスーダン政府の肩を持っている」などと批判した。同団体には41カ国の現役・引退五輪選手250人余りが参加しており、フランス、ドイツ、エジプトなど10カ国でもデモを行う計画だ。


 人権団体のアムネスティ・インターナショナルとジャーナリストによる非政府組織(NGO)の国境なき記者団(RSF)も中国政府の人権弾圧に関する報告書をまとめた。


◆中国政府は強く反発 


 一方、中国政府は北京五輪とスーダンの内政を関連付けるのは不合理で無責任だと反発している。中国外務省の劉建超報道局長は14日、「中国はダルフール問題の平和的解決に向け、継続的かつ建設的に努力している。(西側は)政治的意図を持っているようだ」と反論した。


香港=宋義達(ソン・ウィダル)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報JNS


http://www.chosunonline.com/article/20080216000027


朝鮮日報の記事ですがなかなか良くまとめた記事です。
朝鮮日報は北朝鮮問題でも定評の新聞ですので
読み応えがあります。