ダルフール問題も動き出したようですが人道支援をしている日本赤十字の
ダルフールでの支援の様子を赤十字が紹介していたので紹介します。
戦場で働く日赤の看護師
~スーダン・ダルフールの緊急移動外科チーム~
2007/08/06
医療設備のない所に出向く © Boris Heger/ICRC
アフリカ東部スーダン共和国では、1995年に北部と南部の間で内戦が始まって以来、和平合意や暫定政府の樹立があったものの、民族間の紛争が絶えず、特に西部のダルフール地方では数百万もの人々が人道支援を必要としています。
日本赤十字社では、国際赤十字が展開する「緊急移動外科チーム」に看護師を派遣しています。
■吉田千有紀看護師(和歌山医療センター)
2006年9月~2007年6月(10カ月)、
ジュバ大学付属病院で看護技術の教育支援を主に実施。緊急移動外科チ ームの活動にも加わる。
■小川里美看護師(京都第二赤十字病院、日本赤十字秋田短期大学に出向
中)
2007年7月から3カ月の予定で、緊急移動外科チームの一員として活動。
標準的な手術室の一例 © Boris Heger/ICRC
緊急移動外科チームは、スーダン政府が運営する軍の病院では十分な治療が施せない時に要請されて、車やヘリコプターで患者のもとに向かい、紛争により傷ついた兵士や一般市民に対し、初期治療や手術を行います。
外科医・麻酔医・手術看護師・トリアージ看護師の4名構成で、医療資機材や医薬品、停泊用のテントなどを装備しています。
停泊できない場所では、ヘリコプターを待機させて、砲弾で傷ついた人の大掛かりな手術を2時間以内に行ったこともあります。また、車の中で手術をしたこともありました。
チーム全員が一丸となって全力を出し切って治療に関わるため、チームワークがもっとも重要な要素となります。
ダルフールでは、外国からの人道支援団体を狙った略奪や暴力事件などが絶えないため、緊急移動外科チームの門限は夜7時、酒類の持込禁止、市場や集会場への立ち入り禁止、外国人による集会の禁止、服装規定、緊急回避計画の遵守など、行動は厳しく制限されています。
国際赤十字は、こうした治安状況の悪い中でも、人々の命を救い犠牲者をなるべく減らすために活動をしています。
電源は車のバッテリーから取る © Boris Heger/ICRC
http://www.jrc.or.jp/active/saigai/news/1270.html